~ナチュラルライフ ステーション・中西隆則さんに訊く~
「有機種子/国産・自然農法種子」の企画販売を担うナチュラルライフ ステーションの母体は、1933年の創業以来、玄米食・自然食の普及啓発に取り組んできた(株)大王商会です。最新の動向をお聞きしました。
ー巣ごもり需要で、家庭菜園が世界的なブームですね。
長くなった“おうち時間”を充実させたい、とガーデニングや家庭菜園を始める方が急増。弊社でも、2020年の種子の売上は前年対比200%、2021年春夏蒔きも好調でした。ベランダや室内でも楽しめる「たためる布プランター」も人気です。
土いじりの楽しさを知り、採れたて野菜のおいしさにハマッたみなさんは、コロナ禍が去っても、リピーターになるでしょう。有機種子/国産・自然農法種子は、「せっかく家庭菜園で農薬を使わずに育てるのだから、種の安全にもこだわりたい」「一代限りのF1種ではなく、生命がつながる固定種の野菜を食べたい」と考える、健康志向・自然志向のファミリーに支持されています。
ー育てやすく料理しやすい、国産の種が人気です。
2011年4月に販売を始めた有機種子は、イスラエルの「ジェネシスシード社」製です。同社は世界的有機種子メーカーで、その種は国際的な有機認証を受けた有機種子。希少な種であり、バラエティ豊かな野菜が楽しめますが、やはりヨーロッパ市場を意識した品ぞろえです。「もっと親しみ深く、育てやすく、料理しやすい野菜の種がほしい」というお声を受けて、F1種が主流な日本において、国産で・希少で・なおかつ安全安心な種子を探し始め、2017年春から国産自然農法種子の本格販売にこぎつけました。
国産自然農法種子は、公益財団法人 自然農法国際研究開発センターの農業試験場(長野県松本市)で育成・採種された種です。自然農法なので、基本的に施肥は行わず無肥料です。作物本来の強さとおいしさを引き出すために、草生栽培(少肥料かつ常に緑肥や雑草との競合がある条件)が基本です。少肥でも必要な生長を確保でき、作りやすく収量性もあり、食味の良い系統を繰り返し選抜しています。自然農法で育成・採種された種は、旺盛でストレスにも強く、生命力に溢れています。
ー秋冬蒔きの魅力を教えてください。
秋蒔きの園芸期間は、春蒔きと比べて短いですが、涼しくなると葉物野菜につく虫が減るので、初心者でも成功率が高いです。また、根菜は収穫を長く楽しめます。野菜を育てて、料理して食べるところまで家族みんなで取り組んでほしいですね。
ー一番人気の種は?
通年ではニンジン、小松菜、ミックスグリーンが人気です。エスニック料理の必須ハーブ・コリアンダーもよく売れます。ふじ宮根大根は秋冬限定です。
袋に簡単な説明がありますが、用土・植え付け・水やり・追肥・収穫・管理栽培のポイントなどを、ホームページhttp://organicseeds.jpの商品紹介ページ「育て方をみる」で詳しくご説明しています。カラーチラシとして印刷できるので、お店でもお役立てください。