高野山1200年の伝統
今から1200年前、弘法大師によって密教の道場が開かれた高野山。もともと修行僧のための質素な食事だった精進料理が、高野山では参詣者への振舞い料理として発達し、洗練されて今日に至りました。 高野山の精進料理といえば「ごま豆腐」。各地に伝わるごま豆腐の中でも、高野山に昔から伝承された製法は、ごまから搾り出した「搾り汁」を使う、贅沢で手間のかかるものです。 「国産本葛使用 高野山ごま豆腐シリーズ」は、この伝統製法と最新技術を融合し、ムソーと聖食品が共同開発したこだわりのごま豆腐です。
ごまをすり潰し、搾り出す
製造工程の前半は、普通の豆腐づくり(大豆を浸水してすり潰し、豆乳とおからに分ける)と同じ。ごまを浸水して粗くすり潰してから、ごく細かいメッシュを通して搾り汁と搾りかすに分けます。自社で搾ることで皮のえぐみや苦みが入らず、ごまの最上のエキスだけが得られます。 “ごまおから”が大量に出るこの製法は、ペースト(練りごま)を使う普及品の2.2倍から2.5倍のごま原料を使います。
もっちりした食感、なめらかな舌触り
次に、ごまの搾り汁に水を加えて甘藷でん粉と国産の吉野本葛を溶かし、煮釜の底からかき混ぜながら、焦がさないようじっくり練り上げます。一般のごま豆腐に使用されることが多い加工でん粉や増粘多糖類などの食品添加物を一切使わないので、もっちりしたキレのいい食感、なめらかな舌触り、口溶けのよさが楽しめます。天然のでん粉だけで固めたごま豆腐は、冷蔵庫で保存したり、常温でも真冬の厳寒期には、でんぷんが老化してかたくなることがあります。そういう場合は容器ごとお湯に入れて10分ほど温め、水道水で冷やせば、ごま豆腐本来のなめらかさに戻ります。食べきりサイズのプラ容器入りと、切り分けて召し上がるアルミ袋入りがあります。アルミ袋に密閉するには手間がかかるので限定生産ですが、ごま本来の風味がより堪能できるのはこちら。ごま豆腐通には、後者がオススメです。