謹賀新年

昨年は格別の御厚情を賜り、厚く御礼を申し上げます。

制限と不自由にしばられてきた環境が、ゆっくりではありますが元に戻りつつある2022年でした。個々の健康はもちろんですが、関わる方々の生活、そして事業や会社などを守るのに精いっぱいの約3年間でしたが、2023年は守りの姿勢を脱し、新たに成長していく年になるよう切に願っております。

農林水産省による「みどりの食料戦略システム」の策定に力を得て、国を挙げて自給率アップの意欲が高まっています。オーガニックへの注目と需要増加、植物性食品(食肉代替食品)、プラントベース食品、グルテンフリー、ビーガンなど、自分自身への健康意識の高まりに留まらず、未来の環境に配慮した食生活の新たな在り方が特に若い世代から広がってきたことを強く感じます。
私どもの取り扱う商品におきましても、広がりつつあるユーザー層の要望に応じた開発やリニューアルに、今後積極的に取り組んでまいります。

ご承知の通り、2023年4月から非遺伝子組み換え表示のルール改定、2024年から無添加表示の規制が始まります。これらは最終ユーザー様に誤認を与えないための改定ですが、私どもがこれまで表示してきたこだわりや付加価値、差別化表示が規制されることも事実です。
逆に任意表示となるゲノム編集食品は、今後どの程度に国内で商業流通していくか未知数です。ゲノム編集技術を全て否定する訳ではありませんが、食はもちろんのこと医療分野であっても、「正しく選ぶ」ことができる権利こそ全ての方々にとって大切ではないでしょうか。
弊社は改定されるルールに沿いながら、ムソーブランド商品を正しく選んでいただくべく、積極的な価値表示を継続してまいります。

少し国外を見渡しますと自然災害、諸外国間での長引く紛争や一方的な攻撃、無残な光景を現実として目にした2022年でした。あらゆるものの需要や価値の優先順位が揺らいでいますが、人が生活する上で欠かせないものが水であり食べものであるはずです。「食」が安定的に継続的につくられ、そして不足なく供給される環境が当たり前でなくなる将来が危惧されます。

弊社が取り組むべき課題は、生産、加工、流通、小売りの通貫する中でしっかりとしたパートナーシップを築くことです。生産者さん、加工メーカー様、販売店様、関連する企業様、多くのお繋がりのある皆様と協業しながら、将来への危機感や不安感を払拭していきたいと思います。

昨年(2022年9月)弊社ホームページをリニューアルしました。その機会に弊社こだわりの品質基準を改定して「7つの基本姿勢」を掲げ、これまでと変わらず独自の高い目標と姿勢を宣言しております。弊社だからこそ安心して購入していただけるサービスを継続し、また「MUSOわたしたちのSDGs宣言」の通り、「環境保全」、「安心できる食べ物の提供」、「健康な生活方法の提案」を軸として社会的役割に関わってまいります(是非リニューアルしたHPをご覧ください)。
目まぐるしく不確実な時代環境ですが、新たな価値観とライフスタイルに適応しながら事業を展開し、皆様のお役に立てるように社員一同取り組んでまいります。

2023年が皆様にとって素晴らしい一年でありますよう祈念いたしますとともに、変わらずご愛顧、ご支援を賜りますようお願い申し上げまして年頭のご挨拶とさせていただきます。
ムソー株式会社
代表取締役 出口裕起

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