今月の開発ストーリー オーガニックアイスコーヒー(カフェインレス)無糖(ムソー)

カフェインレスのリキッドコーヒーを、ムソーブランドで

カフェインレスコーヒーは、本来カフェインが入っているコーヒー豆からカフェインを取り除いたものです。コーヒー豆には約1~2%のカフェインが含まれており、そのうち90%のカフェインを除去したものを「カフェインレスコーヒー」、または「デカフェコーヒー」と表示できます。妊娠期や授乳期もコーヒーを楽しみたい方だけでなく、「夕食後にもコーヒーを楽しみたい」「睡眠の質に気をつかっている」「健康や美容のためにカフェイン摂取量を気にしている」方たちにも受け入れられて、日本のカフェインレスコーヒー生豆の輸入量は10年で3倍に伸びているそうです。ムソーブランドで開発するにあたり、「有機JAS規格で認められた、化学薬品を使用せずにカフェインを除去した生豆を使用」「ストレートで飲める紙パック入りオーガニックカフェインレスコーヒー」「デカフェとは思えないおいしさ」をコンセプトに、有機デカフェコーヒー生豆をむそう商事が手配。粉砕から抽出はムソーの「オーガニックアイスコーヒー」と同じ協力会社にお願いしました。

風味を損なわずにカフェイン除去

原料は有機コロンビア産豆100%。品種はカスティージョとカトゥーラを合わせたオリジナルブレンドで、クリーンで優しい甘さが特徴です。 この生豆から、化学薬品を使用せずカフェインを除去する「マウンテンウォータープロセス」によって、カフェインを99%以上除去します。製造工程は①あらかじめ生豆を高温のお湯に浸してカフェインだけを抜いた抽出液を準備 ②カフェインを抜きたい原料豆を高温のお湯に浸して柔らかくしておく ③①の溶液に②の豆を投入する ④溶液にはカフェイン成分がないので、カフェインを含有する原料豆からカフェインが溶液へ移動する反応が起きる ⑤カフェインが抜けた豆を乾燥機にかける(複数回) ⑥夾雑物を取り除き、袋に入れて完成です。 デカフェ処理はメキシコで行います。標高5,630mからの山水を使用し、浅煎りでもデカフェを感じさせない甘味と風味ある仕上がりに。デカフェした生豆を日本へ運び、専門工場で豆の風味を最大に生かす焙煎を施してから、抽出会社に持ち込みます。

南アルプス伏流水でネルドリップ抽出

抽出会社に届いた焙煎豆は、ローラー状の粉砕機で挽き、一酸化炭素を抜くために一晩寝かせてから抽出します。大きなネル袋に90kgのレギュラーコーヒーを入れて熱湯を注ぐ、昔ながらの喫茶店でおなじみの「ネルドリップ方式」。豆とともにリキッドコーヒーのおいしさを決める「水」は、南アルプスの伏流水です。本格的なカフェインレスコーヒーが手軽に味わえる、ムソーこの夏の一押し。ぜひお試しください。

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