ムソーブランドの板こんにゃくと糸こんにゃくを製造している中尾食品工業は、4月から9月限定で「ところてん」も作っています。製粉されたこんにゃく粉を使わずに生芋を皮ごとすりつぶしてこんにゃくを作るのと同様に、ところてんも凍結乾燥した寒天を使用せず、国産天草を煮出して作ります。生原料にこだわる理由は?
「手間も時間もかかる製法を続ける理由は、おいしいから。こんにゃくもところてんも、歯ごたえと喉越しを味わうもの。寒天で作ったところてんは硬さが出てポキポキ切れちゃいますが、天草100%のところてんは箸で持ち上げられるしなやかさで、喉越しも抜群です」と中尾友彦さん。
まず原料の天草(和歌山県産、千葉県産)を手間と水を惜しまず、たっぷりの水で4回洗い、においや不純物をしっかり取り除きます。次に圧力釜で煮出します。このとき歩留まりを上げるために硫酸を使う方法が一般的ですが、中尾食品では先代の中尾康司会長が工夫した圧力釜で成分を抽出します。「酸を使わない理由?うーん、親父の代からずっとそうだから(笑)」。生蒸気で煮ると余分な水分が増えておいしくなくなるので乾熱蒸気で煮るのも、お父さん譲りの技術です。
天草を煮溶かした液体を、ステンレス製のメッシュから目の細かい布まで延べ5回濾過してなめらかにしてから、缶体に熱いところてん溶液を流し込み、流水で冷やし固めます。四角く固まったところてんを缶体から出して包装機にセットすると、自動で細長く突き出され、薄酢とともに容器に入ります。保存性を保つために入れる薄酢にも、河原酢造の特別栽培米仕込み純米酢「老梅」を使うこだわりよう。「老梅は米酢独特のムレ香が少なく、たれを邪魔しないので」とのこと。
添付のたれは二種類。三杯酢の原材料は正金醤油の天然醸造うすくち生醤油、内堀醸造の有機純米酢、味の一醸造の発酵調味料「味の母」です。黒蜜の原材料は沖縄県産さとうきびです。よく冷やしてザルに入れサッと水洗いし、十分に水を切り、たれをかけてお召し上がりください。黒蜜をかける場合は、少し水に浸しておけば薄酢の酸味が抜けて、よりおいしく召し上がれます。
◎81770(中尾) ところてんONECUP三杯酢150g
226円(税込価格)210円(本体価格)
◎81771(中尾) ところてんONECUP黒蜜155g
226円(税込価格)210円(本体価格)
●放射性物質に関する取り組みについて
2024年3月11日 ムソー株式会社 品質管理室
2011年3月11日の東日本大震災より13年が経ちました。弊社は、福島第一原子力発電所の事故以降、独自の放射性物質基準を設け、皆様の「食への安全をご判断いただく指標」として、生産者及び商品製造者と共に放射性物質の測定を続けてまいりました。
食事による内部被曝はできる限り抑えるべきと考え、実現可能な範囲で被曝量を減らすために、引き続き放射性物質(セシウム134、セシウム137)を検出下限各3Bq/kg以下(一部1Bq/kg)であることを確認してまいります。
何卒、ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。