澤田米穀店(北海道北斗市)

~大人のシリアルスナック、誕生~
澤田米穀店(北海道北斗市)は大正4年創業。四代目の澤田導俊さん(41歳)は、北斗市を中心に、北海道・北陸各地の田んぼを訪ね、契約農家から特別栽培米を直接仕入れ、注文を受けてからその場で1kgという少量から精米して販売しています。澤田米穀店のテーマは “お米のおいしい食べ方の提案”。そのひとつとして開発したのが、北海道のお米を使ったオリジナルのポン菓子です。「ふっくりんこJAPON」は、赤ちゃんから食べられる白米ポン菓子チップス。当時2歳だった長男・晋之介くんの大のお気に入りとなり、安心安全なおやつを求める親御さんたちからも、「こういうシンプルなお菓子を待ってました」とうれしいお声が届きました。「ふっくりんこJAPON」でポン菓子チップスのポテンシャルを確信した澤田さん。次に開発したのが、大人向けのシリアルスナックです。こちらも仕入れから選別、お菓子製造、販売まで澤田米穀店が一貫して取り組みます。

~北海道・新篠津村産の有機玄米を使用~
新商品の「有機玄米使用ポン菓子」シリーズは、健康と美容を求める女性を意識して、北海道・新篠津村「ファーム田中屋」の有機栽培玄米を使用。品種は北海道を代表する「ゆめぴりか」です。 ポン菓子の製造工程は、原料が白米でも玄米でも同じです。お米を高温高圧で圧縮し、一気に減圧して食べやすい円盤状に膨張させて「プレーン」の出来上がり。「海鮮だし味」や「焼とうもろこし味」は、プレーンを味付回転釜に入れて、シーズニング(味付け)を施します。余計な人工調味料は使いません。一般的には、ノンフライの米菓でも、表面にシーズニングを付着させる際に食用油脂を吹きつけますが、「有機玄米使用ポン菓子」「ふっくりんこJAPON」は油を使用しない独自の方法(特許出願中)で味付けします。油を使わないのでヘルシーな上に、油が酸化する心配もなく、素材本来の風味が保てるのです。

~素材本位のやさしい味~
有機玄米使用ポン菓子のデビューにあたって、「簡素で豊かな食品がほしい、という難題に答えました」と澤田さん。簡素で豊か…高度経済成長期には、相反する概念でしたが。「余計なものを足さないシンプルなスタイルが“簡素”、おいしいね、という感動が“豊か”。今の時代、矛盾しませんよ」と、一本取られました。 プレーンはもちろん、海鮮だし味も焼とうもろこし味も、素材本位のやさしい味。そのままおやつに、ナッツなど加えてシリアルに、お湯を注げばおかゆにも。ノンオイルで手が汚れないので、仕事の合間にも楽しめそうです。

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