鉄砲伝来の地として有名で、さつまいも発祥の地とも言われる種子島。今回はこの種子島の特産品ともいえる「みつき芋(安納芋とも)」です。
もともとは焼酎芋などとも呼ばれ、芋焼酎造りに使われることが多い品種でした。焼酎原料になるくらいなので、もともと甘みが強い上に、独特のねっとりとした食感が喜ばれ、今では生食が基本のお芋になりました。
昨今は他産地でも栽培されますが、“種子島産のみつき芋は一味も二味も違う”由。実際に食べ比べると、風味も甘みも本当に違うことにびっくり。生産者の柳沢剛さんによれば「小さな島という特殊な地形と気候が、みつき芋にはよく合うんですよね」とのこと。その気候風土を活かし、生産者としてはまだまだ若いながら、農薬や化学肥料を使用しない栽培を目指して、毎年試行錯誤を繰り返しています。
「最終的には、できる限り自然なままのものを栽培してお届けするのが目標。ただおいしさを落としてまではできないので、毎年反省ばかりです」という言葉から、情熱がひしひしと感じられました。 地元では主に焼き芋で楽しみますが、ポイントがひとつ。しっかりと熟してから食べることです。年内も甘みはありますが、年が明けてから食べると、しっとりクリーミーな肉質に、いっそう強い甘みが楽しめるのでお勧めです。