冨貴食研(大阪府茨木市東太田)

発売から25年のロングセラー
油と酢をベースに、調味料や香辛料を合わせた「ドレッシング」。植物油のオイル分、食酢や柑橘酢の酸味、塩や醤油の塩分、砂糖の甘み、香辛料の風味が1本に詰まっています。ドレッシングを使ったお手軽レシピは、SNSでも人気。サラダにかけるのはもちろん、鶏肉や豚肉を漬け込んで焼いたり、炒め物の仕上げや丼物の味付け、素麺のつゆ!など、日々新しいレシピが生まれているようです。

ムソーのロングセラー「旬菜健美・胡麻ドレッシング」も、これ1本でいろいろ使える万能調味料です。製造はマヨネーズや玄米ポタージュ、純植物性「中華総菜の素」シリーズでもおなじみの冨貴食研。開発を担当した研究開発室の北原京子さんに、改めてお話を聞きました。

味もトロミも“どろっと濃い”
「特徴は、一言でいうと“どろっと濃い”ことです」と北原さん。今風に表現するなら、クリーミーでコクがある?「いいえ。味もトロミも、どろっと濃い」。理由はシンプルな原材料にあります。

原材料は、オーストラリア産分別生産管理済の菜種を圧搾法で搾った一番搾りの菜種サラダ油をベースに、丸大豆醤油、米酢、三温糖、ごま、卵黄、香辛料(マスタード)です。「原材料はこれだけ。水を一滴も加えていないので、味はどうしても濃くなります」。

とろ~りとした仕上がりは、マヨネーズと同様、卵黄レシチンによる乳化作用で、酢の中に細かい油の粒を分散させたものです。仕上げに専用の乳化機を使って真空状態で攪拌し、酢と油をきめ細かく混ぜ合わせますが、乳化剤や安定剤などの食品添加物を一切使わないので、容器の中で分離しやすく、濃厚な液体部分が下に沈みます。「しっかりフタをして、よく振ってからお使いください」。

金ごま100%、濃厚なコクと香り
ごまは外皮の色によって白・黒・金に分けられますが、金ごまが最も大粒で色が濃く脂質が高く、コクのある味わい。香りも他のごまより抜きん出て高く、そのぶん値段も高価です。

「旬菜健美・胡麻ドレッシング」は中近東諸国の金ごまを100%使用。国内2社のごま専門店で鉄釜で芯からじっくり深めに焙煎し、油が出ないようサラサラに摺って使うので、香ばしいコクと香りが生きています。

 「濃厚なので、ぽん酢やめんつゆで薄めても使えます。中華圏のお客様は、麺や豆腐にかける食べ方がお好きです」と北原さん。一度使うと手放せない万能調味料、今後ともご愛用ください。

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