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生産者紹介

平田産業 (福岡県朝倉市甘木)

平田産業 (福岡県朝倉市甘木)

 菜の花畑に 入日薄れ 見渡す山の端 霞ふかし…唱歌「おぼろ月夜」に歌われた春の風景です。菜種はかつて日本各地の農村で栽培され、地元の搾油屋さんで炒って搾って菜種油となり、家庭の調理油として広く庶民に使われてきました。
 平田産業の創業は1902年、菜種の特産地だった福岡県筑後平野の一角に搾油業を興し、1929年から本格的に「純正ナタネ油」の製造販売を始めました。かつてはすべて国産菜種を使っていましたが、国産原料の確保が難しくなり、1967年頃から主にカナダ産菜種を使用。1996年、カナダで遺伝子組み換え(GM)菜種の商業栽培が始まったのを機に、オーストラリア産100%に切り替えました。
 現在は南オーストラリア州の非遺伝子組み換え菜種を輸入しています。ムソーの「純正なたねサラダ油」は、このオーストラリア産非遺伝子組み換え菜種だけを使った圧搾一番搾りのサラダ油です。

トーエー食品 (岐阜県関市下有知)

トーエー食品 (岐阜県関市下有知)

 トーエー食品は1949年の創業以来、カップ麺・即席麺を製造してきました。1995年、工場見学に訪れた主婦の「カップ麺はカップがゴミになる。袋入り即席麺は子どもやお年寄りに火を使わせるのが心配。カップに入っていないカップ麺があればいいのに」という声が、ノンカップ麺誕生のきっかけとなりました。
 最初の課題は、麺のリニューアル。樹脂製のカップに比べて、家庭の陶器は熱湯の温度が下がりやすいため、低温でもほぐれやすい麺が求められます。また、食品添加物の「かんすい」を使わずに、コシとつるみのある理想の麺を作るのは、至難の業です。
 小麦粉と水の配分、こね方、蒸し時間、揚げ時間など試作を重ねること2年、会心の麺が完成し、ノンカップ麺が誕生しました。販売開始から20年を経た今も、気温や湿度の変化に合わせて麺の延ばし加減を調節するなど、職人技ともいえる麺作りをしています。

小山製麸所 (北海道札幌市中央区)

小山製麸所 (北海道札幌市中央区)

 麸は、小麦に含まれるたんぱく質「グルテン」を主原料にした伝統食品です。生麸・焼き麸に大別され、正食では主にドーナツ型の焼き麸「車麸」をよく使います。
 水戻しの手間がほとんどかからず、さらに手軽なのが「小町麩」「豆麩」。最近は高たんぱく低カロリーの食材として人気で、「お麩ごはん、お麩おやつ」のレシピ本も出ているそうです。
 小山製麸所は明治42年創業。特筆すべきは生麸や焼き麸の素となるグルテン作りから、自社で取り組んでいる点です。多くのお麸屋ではグルテン原料をグルテンメーカーから仕入れますが、納得のいく麸作りにはグルテンの出来が大事と考え、代々職人仕事を貫いています。

聖食品 (大阪府和泉市)

聖食品 (大阪府和泉市)

 今から1200年前、弘法大師によって密教の道場が開かれた高野山。もともと修行僧のための質素な食事だった精進料理が、高野山では参詣者への振舞い料理として発達し、洗練されて今日に至りました。
 高野山の精進料理といえば「ごまとうふ」。各地に伝わるごまとうふの中でも、高野山に昔から伝承された製法は、ごまから搾り出した「搾り汁」を使う、贅沢で手間のかかるものです。聖食品の「高野山シリーズ」は、この伝統製法と最新技術を融合した、こだわりのごまとうふです。
 製造工程の前半は、普通の豆腐づくり(大豆を浸水してすり潰し、豆乳とおからに分ける)と同じ。ごまを浸水して粗くすり潰してから、ごく細かいメッシュを通して搾り汁と搾りかすに分けます。自社で搾ることで皮のえぐみや苦みが入らず、ごまの最上のエキスだけが得られます。
 “ごまおから”が大量に出るこの製法は、ペースト(練りごま)を使う普及品の2.2倍から2.5倍のごま原料を使います。つまり、濃厚で香り高いごまどうふになるのです。

飛騨酪農農業協同組合(岐阜県高山市真宮町)

飛騨酪農農業協同組合(岐阜県高山市真宮町)

 飛騨酪農の限定酪農家(※)の一人、苅安牧場(高山市一ノ宮町)の野添一幸さんは、夏場利用されない市営スキー場のゲレンデに牛を放牧し、牧草を食べさせる放牧酪農を実践しています。放牧は、牧草の芽が伸び始める5月から、北アルプスの峰々に初雪が降る11月初旬まで。朝の搾乳を済ませた牛たち50頭が、牧草を自由に食べながら夕方までゲレンデを歩き回ります。真夏の暑い期間は夜に放牧。冬の間は牛舎で暮らします。
 ストレスの少ない環境で十分に運動や日光浴をし、青草をたっぷり食べた牛たちは健康そのもの。草→牛→土が循環する放牧酪農は、牛本来の飼い方として、また飼料自給率を高める酪農のあり方として、改めて注目されています。
※限定酪農家…非遺伝子組み換え飼料を与えた乳牛から搾った生乳だけを出荷する5戸の酪農家

大村屋 (大阪府大阪市東住吉区)

大村屋 (大阪府大阪市東住吉区)

 ごまの大村屋は1937年創業。1940年から、ごま豆腐を出す料亭向けに高級練り胡麻「絹漉胡麻」を製造販売、以来、関西一円の高級割烹店の御用達となりました。
 終戦をはさんで1965年、胡麻の健康効果(滋養強壮、老化防止など)が改めて話題になったのを期に、絹漉胡麻を家庭用に小分けした「栄養調味料 絹こし胡麻」を新発売。一度使うと手放せないおいしさが評判になり、半世紀にわたるロングセラーとなりました。レトロな缶のデザインが、伝統の証です。
 胡麻は種皮が硬く、そのままでは消化吸収されにくいですが、「絹こし胡麻」は焙煎後、なめらかなクリーム状にすり潰してあるので、豊富な栄養分が吸収されやすいのが特徴。醤油や味噌など他の調味料と合わせれば、胡麻だれや胡麻みそなど香味豊かな調味料が作れます。蜂蜜を混ぜて、パンに塗ったりヨーグルトにのせても美味です。

アリモト (兵庫県加西市常吉町)

アリモト (兵庫県加西市常吉町)

 アリモトの創業は1952年。創業者の有元正さんは玄米正食を学び、玄米全粒を丸ごと食べやすいせんべいに焼き上げた「元祖 玄米このは」を開発した方です。二代目の有元年信さんは、一口サイズの「有機玄米セラピー」や新感覚のポンせんべいなど、時代の一歩先をいく商品を世に問うてきました。
 今回リニューアルする「山田錦せんべい」は、三代目をめざして修行中の有元誠次朗さん(31才)が開発した、一球入魂ならぬ“一枚入魂”の商品。酒造米「山田錦」を100%使用した、酒処兵庫ならではのおせんべいです。

吉田ふるさと村 (島根県雲南市吉田町)

吉田ふるさと村 (島根県雲南市吉田町)

 株式会社吉田ふるさと村は、1985年、自治体(当時の吉田村)と地域住民が共同で出資をする第三セクターとしてスタートしました。
 吉田村(現雲南市吉田町)は、中国山地の山間に位置し、6世紀頃から19世紀後半まで、国内屈指の「たたら製鉄」の産地として栄えた歴史ある山村です。たたら製鉄の衰退後は、炭焼きが地域経済を支えました。しかし時代とともに林業で生計を立てるのは困難になり、1960年頃から村を離れる人が続出。最盛期5千人いた人口が、1985年当時には2800人まで激減しました。
 「このままでは村がなくなってしまう」という危機感に駆られた村の人たちは、雇用の場の創出と地域経済の活性化を目標に、行政とともに同社を設立。村内全戸から株主を募り、100人を超える村民から出資金を集めて、地域に根ざした第三セクターとして奮闘を始めました。
 現在は、地元の農産物を活かして安心安全な加工食品を作る農産加工部をメインに、その原料を無農薬で栽培する原料生産部、市民バスや水道事業、奥出雲の魅力を伝える観光事業などを経営。住民参加型の村おこしのお手本として、知る人ぞ知る存在です。卵かけご飯専用醤油「おたまはん」の大ヒットで、ご存知の方も多いでしょう。