昔は「三里(四里)四方のものを食べていれば長生きできる」といわれていました。ところが今はどうでしょう。細長い日本列島のあちこちからはもちろん、地球の裏側からまで、はるばる運ばれてきた食べものたちが、わたしたちの胃袋を支えています。しかし、遠くなればなるほど、食べものが生産されてわたしたちの口に入るまでには時間がかかってしまいます。そのため、輸入生鮮食品には、鮮度を保ったり腐らせないよう、収穫後にもう一度、農薬を散布するポストハーベストによる残留農薬のほか、添加物などの問題が指摘されています。
できるだけ国内産の食べものを選ぶというのは、安全・安心のための一つの重要な目安です。そしてそれぞれ季節ごとの旬の味を大切にしましょう。
年中いろんな野菜があふれ、旬の味が失われてしまった昨今ですが、それでも促成栽培などでなく自然のうつろいの中で育つ作物は、それだけで農薬や化学肥料を減らすことができ、味も格段に優れています。
身土不二とは、からだ(身)と土(土地)は不二(分かちがたく結びついているもの)である、という意味です。「地産地消」という言葉もありますが、できるだけ住んでいる土地でとれたものを食べることで、その土地の風土に適した身体になり、健康を保つことができます。それから、夏にできる野菜は陰性で身体を冷やし、冬の野菜は身体を温める陽性の働きがあるなど、旬の味は、自然のリズムに順応した身体の状態をつくりだしてくれます。 |